ラテン語学習記

ラテン語って憧れありませんか?

何か難しそうだけどおもしろそうって思いませんか?

って聞くとどれだけの人が興味があるのでしょうか。

私の場合、ラテン語(とギリシャ語)のイメージは、

「第三外国語として履修していた人がめっちゃ苦労していた」

というものでした。


【ラテン語に手を出すに至った理由】

しかし、近年英単語を語源で習得しようキャンペーンを採択するようになり、

英語の語源の話ではラテン語がたくさん出てきて、

ラテン語の存在が気になっていました。

私が愛用する語源の本では、

印欧祖語→ラテン語→英語・仏語・独語


【何を使って勉強したか】

そんな折、ラテン語講義動画販売の報せが飛び込んできたので

飛びつきました。

どこから飛び込んできたかというと、

今年5月から受講しているインド・ヨーロッパ語族言語の言語学者 溝江達英博士の


ラテン語・フランス語・ドイツ語の入門講義動画発売のお知らせのメールを見て、

ラテン語学ぶチャンス!

というかむしろ溝江先生からじゃないとラテン語は難解すぎて学べなさそう!

3時間の講義でその言語の基礎が分かるという講座です。

3時間×2回(同じ内容を違う角度で解説)の講義映像がついてきました。

夏休みを利用して3日間ぶっ続けで自宅に籠もりきって受講しました。


【学んで楽しかったこと】

ラテン語を学んで一番驚いた点は、

日本語と一緒で文中の語順が比較的自由である、ということです。

フランス語や英語の祖先なので、

てっきり語順ががちがちに決まっているかと思いきや、

名詞の格変化(日本語の「てにをは」等の格助詞が名詞そのものに含まれている状態)があるため、

SVO、といった定型の語順がありません。

(SVOもSOVも両方可能。)

1つの名詞に12個の活用!

(覚えないといけない状況にあるなら、ひー!としかならないけど

単数・主格 rosa バラは

単数・呼格 rosa バラよ

単数・属格 rosae バラの

単数・与格 rosae バラに

単数・対格 rosam バラを

単数・奪格 rosā バラから

複数・主格 rosae バラ(複数)は

複数・属格 rosārum バラ(複数)よ

複数・与格 rosīs バラ(複数)に

複数・対格 rosās バラ(複数)を

語順といえば、

ネイティブ言語の語順が思考に影響を与えるのかについて、

いつも疑問に思います。

SVO言語話者の人は、SOV言語話者の人に比べて、

モノよりコト重視、といった風に。

ラテン語の単語リストを見てみると、

見覚えのある単語がたくさんあり、

今まで勉強したことのある英語とフランス語の土台がずずず…、と

講義では、ラテン語は製品名に使用されることが多いと教わりました。

acer (かえで)/ aeon (永遠) / album (白いもの)/ alubus (白い ダンブルドア!)/

amo(amour, love)/ herba(草)

身の回りにある言葉の源を知ると、

世界の根っこをちょっと知れた気分になり、

嬉しくなります。

世界の成り立ちの裏話を知ったかのような。

世界は言葉でできている、という一面があるとすれば、

まさに語源は世界の成り立ちの裏話です。


何でしょう、千と千尋でいう、真の名前を知ると…



【いろんな言語をかじる愉しみ】

生活、ビジネスで使えるようにならねばならない!となると、

継続的かつ地道な訓練・努力、汗、涙が必須となりますが、

ただただ物語を楽しむために、日常とは違う世界を体験するために

本を読むように、映画を観るように、

いろんな言語をかじってみることはとても楽しいものです。

日ごろ使っていない言語の世界をのぞいてみることは、非日常体験です。

英語、フランス語、イタリア語、スペイン語などなど、西ヨーロッパ言語が好きな人は

一度かじってみてはいかがでしょうか。

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